ヴェスペリア『PLANETES』
ヴェスペリア[誰がために鐘は鳴る]とエピローグ[暁星は夜明けの光に溶ける]更新。
ザウデ後フレンsideから始まった『誰がために鐘は鳴る』シリーズ、今度こそ完結篇です。出来上がってみたら中編クラスの長さで、途中に大きな場面転換も入るので、決着篇とエピローグの二つに分割しました。
先月8/7にも言いましたが、今までたくさんクリック&メッセージありがとうございました。おかげでここまで話を続けて、そして完結まで来れました。半端な状態でPS3版発売を迎えてゲーム公式が上書きされてしまうと書けなくなりそうだったので、いっそ妄想遊びだけで片付けてToVでは筆を折ろうかとも悩みましたが、いったんケリをつけて捏造設定を固定してしまう道を支えてくれたのはweb拍手からいただいた応援でした。本当にありがとうございました!
よろしければ感想コメントなど一言でもいただけたら本当に嬉しいです。
完結なので、ちまちま喋ってみる。
誰鐘シリーズは「Ring A Bell」と「鐘を鳴らして」の歌詞を意識して話をまとめました。
ヴェスペリアを通して歌詞を考えた時、ユーリ視点といわれてる「鐘を鳴らして」は、もう誰かを殺さなきゃいけないとか、そんな笑えなくなるような苦しいことを考える必要もなく、普通に笑って生きてますってことを知らせる鐘で、フレン視点といわれてる「Ring A Bell」は、僕がいるから一人で行くな僕に頼れ僕に任せろ何とかしてみせるから!って訴えかけるような鐘に思えちゃったんですよね。
これを平たく言い過ぎると、「Ring A Bell」が幸せにしてみせるから!で、「鐘を鳴らして」がちゃんと幸せだって知らせる鐘なんだと、そんな感じで(笑) だからユーリがフレンやエステルや誰かを殺すしかないと決心する必要ない世界というのが、フレンやエステルが目指す世界の一つの形なんですねとなりまして。
なのでその落としどころとして、みんなで共犯、みんなで運命共同体という形になりました。誓いの言葉は既に選んでしまった道への責任であり、これ以上の罪を誰も繰り返さないための戒め。そして一生この十字架を背負って生きるという誓約。
もう一つ、ユーリの「代役」発言をひっくり返す屁理屈は、最初からこれをゴールに想定してシリーズを書いていました。これしか思いつきませんでした。去年やったチャットでもこんなお話ししてました。んでユーリはきっと思いっきりガチンコの真っ向勝負で叩きつける方が弱いだろうと思いました。
結構ユーリは考え方の根っこが潔癖だけど、フレンは清濁併せ呑めるタイプだと思ってます。フレンはユーリに口で勝てないけど、理論武装というか、屁理屈をこねくり回すような政治の場ではそこそこ口も立つようなキャラなんじゃないかなと思ってます。お仕事時のフレンは適度な黒さとポジティブさを兼ね備えた、それなりに強かな人なんだろうと思ってます。それがユーリの前だとどっかに置いてけぼりになりがちなので、外向きの顔しか知らなかったソディアがパニック起こしたんだろーとか思ってます。
エピローグは久しぶりのオールキャラだったので、やるべきことやったら後はシリアス蹴っ飛ばしてバカっぽく、ぐだぐだと悪ノリしました。みんなできゃっきゃとじゃれあってるのが好きです。ブレイブヴェスペリア内部のヒエラルキーは年齢の若い子ほど上なんだと思ってます。でもラピードは特等席です。
あとエピローグの最後の最後が人魔戦争篇『輝くもの』ネタですが、もともと『PLANETES』で一つの大きなシリーズ扱いなので、もちろんイエガーのこともあっちとこっちで繋がってる扱いなんです。なので取引の裏側もお察しくださいな感じで。
正直、こっから先のことはあんまり考えてません。
とりあえず先のことでわかってるのは、デューク探し出して皇帝の即位式に参列ですか。もし続編やるとしたら、ユーリたちがデューク連れてきたら即位式直前なのにごたごた発生中とか、ある事件が起きてそれが実は「四年前」に関係していて云々とかなるのかもしれませんが、PS3版が出てから先のことは本当にわかりません。
私はPS3版はとうぶん本体を購入する予定が立たないので、どんな設定&本編ストーリーの変更追加があるのか、他人様の感想を楽しみにしてます。もうあと数日で発売ですね!
#しかし話の構造だけ見たら遊戯王GXの連作『境界線上』と同じだなあ、主人公不在で展開して最後は主人公視点で話を締める流れとか(笑) きっと兄貴キャラはじっくり外堀を埋めてからじゃないと辿り着けないんだ。うん。
#しばらくは誰鐘完結の達成感と解放感に浸ってしまいそうです? ああもう誰か書ききったこと褒めて! 次の活力にするから!(笑)
- 2009/09/14