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AGE決戦まとめてぽい


追憶のシドが最悪の予想のど真ん中でちょっと凹んでるなんてもんじゃない今日この頃。

外伝はまた別立てするとして、まずはアニメ。
AGE#48と#49まぜこぜて語り。
わからなくもない。わからなくもないが、わからなくもないだけに、そんなのってないだろう!っていうこともあるんだ。
てか#48はてっきりフラムが死んでCM入り→後半アセムとゼハートの決着だと思ってました。CM入ったとき思わず時計見ちゃったよ、え残り何分?って。
vsシド戦で別verあったし、アセム篇のあのメインテーマ来るかなって思ってたけど、流れる暇もなかった。瞬殺だった。ゼハートが錯乱して出撃してえ?え?って一瞬置いてけぼり食らって戸惑ってた間に戦闘終わってゼハートの遺言タイム始まってた。ゲームではしっかり戦闘パートのBGMで使われたらしいね!
でもダークハウンドによるレギルスの徹底封殺の手順は完璧すぎて見事すぎて感動したけど。純粋に見映えのするアクションも好きだけど、こういう組み立てはいかにも勢いだけじゃない実力者らしくて燃える。

アセムとゼハートの最期の会話は、通信越しだけじゃなくてアセムがハッチ開けて会話を始めてちょっと期待しちゃったけど、会話の途中にふと挟まったレギルスの足が映って軋むシーン、あれゼハートがレギルスの足がまだ動くの、こっそり確認してたってことなんだよな。あの時点でもう、最期にアセムと話せたら、機体が爆発する前にダークハウンド蹴っ飛ばして一人で死ぬつもりだったんだな、ゼハート。
ああもう、死ねば全部チャラになると思ったら、大間違いだからな!!

んで何か意味があるというわけじゃないけど、あの最後のアセムとゼハートの会話って声は通信越しのはずだよな。ということはレギルスがダークハウンドを蹴って離れた後、アセムからすれば無音の爆発と同時に、繋がってた通信がぶつんと途切れたのかな。
……これ書き起こすと実にやるせない気がしてくるんだ。


ちなみに事前に見ちゃったゲームのネタバレはキャラの大ざっぱな生死で、ざっくりとアセムが味方巻き添えの攻撃やらかしたゼハート殺したくらいの情報量で、事前にはまあ、アセム側の視点から考えて、何でそうなってしまったんや…とへこんでたんですが、実際にアニメだとゼハートが転げ落ちるように正気失っていくもんだから、どうしようもなさが本当にどうしようもなくて言葉が思いつかない。
#48の段階ではゼハートの死が、ゼハート個人の物語の自己完結というか、役割を終えたので殺すために殺したストーリーっぽく見えてしまったのもきつかった。
死そのものの物語的意味というか。
大きな流れでは、ヴェイガンがヴェイガンギアとか第三射とか博打に走ったら裏目に出て大負けする直接のきっかけになるの? ってか実質あれヴェイガン側の敗戦? トップは病没して後継者も戦死して、虎の子の要塞は消滅、連邦軍の目と鼻の先に無防備な首都コロニーがどんって……
後日談なしでナレーションが一気にエピローグまで時間かっ飛ばしたけど、ゼラが止まってラ・グラミスの排除が成功してすぐに、とりあえず停戦に持ち込んだということでいいのか。
戦後は結局「ヴェイガン」としてはどうなったんだ。実質イゼルカント教で成り立ってたようなものだし事務方が残ってても人心掌握的にはもうまとまりようがなさそうな。だが下手に半端に瓦解すると火種ばらまきになりそうなのでホント誰か生き残らしとけよと思う。
あとセカンドムーンはあれ火星圏に帰ってないよね文字通りセカンドなムーンにでもなってしまったのかな! ああ火星には月二つあるのに何であれがセカンドなのか登場してからずっと不思議だったよ!
そういえば唐突にシド乱入してきたけど、抱えてたEXA-DBどこ置いてきたんだ。ナレからすると発見・回収はされたようだけど、アセムたちは破壊したつもりだし、何がどうなって再発見となったんだろう。


ゼハートの死の意味の個人レベルでは、アセムに本音を吐露して想いを遺し、アセムがその死を背負ったことか。だがしかしアセム個人の戦後の活動が特に触れられなかったのでちょっと不完全燃焼気味……
アセム篇が終わった五月の、ゼハやんを真面目に考えてみたけどやっぱりよくわからんかったの回で、「真面目な話、ゼハートはアセムへの友情とエデンの幻想の他に何を持っているんだろう?」って書いてたんですよね。
んで最後まで来て結局ゼハートは、本当に自分では何にも持ってなかったってことなのかな。
アセム篇の頃からゼハート→アセムのあの執着っぷりは結構わかりやすく憧れと羨望が根っこにあると思っていたけど、ゼハート本人の自覚はどうだったんだろう。いつからだったんだろう。
エデンの理想も実質イゼルカントの借り物だったのか。エデンの理想より、イゼルカントを理想化していたのか。#44で問い詰めた時の「私を騙していたのですか」辺りの言い回しが妙という指摘をどっかで見た覚えがあるけど、その通りだったのかもしれない。
イゼルカントしかり、アセムしかり、なんだかゼハートは他人の中に理想を見て、丸ごと投げ込んでいるようなところが大きかった。だから裏切られたと思っても、イゼルカントを離れて独自に理想を立ち上げられるだけの精神的土壌がそもそもなかったのかもしれない。自分には他に何にもなくて、ひたすら力を尽くして捧げて捧げて、自分自身とその延長の身内も切り刻んで捧げて、最後まで手段と目的が致命的にずれたまま来てしまったのか。
でもそうなるように、無意識にでも仕向けていたのはイゼルカントなんだよな。
キオが世界は救わなくてもAGE二大頑固ジジイを救ったという構図は嫌いじゃないんだけど、イゼルカントは最後までキオを息子の生まれ変わりと信じて逝ったし、結局イゼルカントの根っこが死んだ息子への愛情にあったようなのに、ゼハートはたぶんそれを本当の意味では把握してそうになくて、だから託されたのがねじくれた狂気の部分だけになってしまったようなのが悲惨すぎる。しかもその狂気に押し潰されて死んじゃってるんだもの。

イゼルカントに感じる納得のいかなさは、ヴァン師匠の扱われ方へのイラッと感にちょっと似てるかもしれないとか、ふと思った。どう考えても唱えてる目的と実際に行ってる手段がまったく噛み合ってなくて支離滅裂な狂信者としか思えなかったのに、何故か作中では大物っぽく扱われてたのが気持ち悪いんだ。作中評価とプレイヤー評価が齟齬を来すと気持ち悪いんだ。この気持ち悪さはズレの気持ち悪さであってそれ以上の意味はないので、キャラの良し悪しとは別問題。いわゆる褒め殺しのうざったさと同じ。
ただヴァン師匠の見事なペテンとマインドコントロールのせいでルークと特にアッシュがなっかなか影から抜け出せなくてもがき苦しんでたのはわからなくもなかったので、ゼハートもそういう感じだったんだろうか……

小説版どうなるんだろうなあ。アニメと違って、小説版のアセムは内的絶対者としての『父親』殺しに失敗して闇落ちしちゃったようだから、真逆とはいえある意味『父親』の精神的支配から抜け出せてないのはゼハートと同じ気がするんだぜ。
フリットをというか『父親』を許せなくて大人になれなかったアスノ兄妹の絶望が、三世代篇の物語にどんな意味を持ってくるのかは小説版だけのお楽しみだから気になるんだ。ゼハートに影響をもたらす前にアスノ家の問題で終わる可能性もあるけど(笑)


ディーヴァの想い出(たぶんフリットの)シーン。
一瞬で見て取れた以上に、あとでよくよく見たら面白い絵だった。自分の目なんて都合のいいもんで、どうしても一目では親子中心付近しか見えてこないせいで、呆れ果てるミレース艦長はあれたぶんにやついてるブリッジクルーに対してなんだろうけど、すっとぼけた顔で息子を横目で気にしまくってる隣のツンデレ親父にやれやれしてるようにしか見えない。ってか放送時は、マジで、そう思ってた。うん、アセム生存発覚したばかりの頃と比べて、ルナベース終わった頃にはフリットも息子が周りうろちょろしてることに慣れてきたよなとか、ふつーに思ってた。
小説版での文字化に煽られてる部分はあると思うけど、アニメのフリットもあれで息子可愛さは本気で遜色ないと思ってるよ。ただ思いっきり自己完結してるだけで。
だって7歳の時にいったん家族全部亡くしたフリットにとって、アセムが世界でひとりめの、自分と血の繋がった家族になったんだぜ……? 


最終回、フリットの見た死者たち。
あれキオとの共鳴?から入ったけど、結局フリットの心象風景であり、それぞれ死者との想い出に象徴される戦争の記憶を映した『百億の鏡のかけら』たちであり、だからマリナは微笑み肯くだけで何も言わなかったのかな。
母親の最期の笑顔で始まり、母親の想い出の笑顔で終わった旅路か……
母親が死んでから、フリットの思い出す母親のイメージがすべてあの最期の記憶で塗り潰されていたかもしれないけれど、あの瞬間そうではない母親の想い出を取り戻せたのだとしたら、まさしく解放だったのかな。

#48でゼハートが見た幻とは対称的だったかなあ。
他者のイメージを借りて自己の行動を無理やり正当化してしまったのは、ゼハートの空っぽさだったのかもしれない。だから失敗した後、それが全部自分に跳ね返ってきてしまった。
ゼハートにとって本当に自分のものだったのは、あのトルディアの想い出だけだったのかもしれない。だからアセムとに向き合えたゼハートだけは、アセムという鏡のかけらに映ったゼハートだけは、本当の自分だったのかもしれない。

Xラウンダーが今際の際にどんなにお花畑空間しても、遺言を送受信しても、本当に死者となってしまったその後には決して何も語らないのは、AGEのいいところだと思ってる。
ジラードでさえ結局イタコしなかったし、死者の語りも生きてる人間が死者に言わせてるだけで、本質的には己の鏡のかけらでしかないというのが。
生死の境界線は越えられない方がいい。


Cパートのエピローグ。
アセムはあれだ、なんだよまた髪伸ばしたんか!と、結局じいさまなってもヒゲは顎下ちょっとしか伸びなかったのか…という。父さんや隊長のような立派なひげもじゃにはなれなかった。だがまあそれでこそアセム。
家族の肖像でもフリットの肩に手を置いていて、このファザコンめ!と微笑ましくなりましたよ。ええ。ところであれ、フリットの右肩にはアセムの手が、左肩にはキオの手があるのでいいのよね?
んでキオがまだハイティーンにはなっていなさそうな感じなので、描かれたのは決戦から数年内かなあ。アセムのあの尻尾髪は、ばっさりだったアッシュからどれくらい時間かければあそこまで復活するんですか。これで四十前半~半ばなんだぜ。


これでアニメは終わりなんだなあ。一年経ってしまったんだなあ。
AGEは本当こんな大当たりするなんてフリット篇の頃には思ってもいませんでしたよ。最初はまだ一応は普通に見てたけど、ファーデーンのかったるさに録画溜めるようになってまとめて視聴、とにかく息子までは見届けてから試聴打ち切るかどうか決めようって思ってました。
ああSDGFのときのような轍は踏まないことだけは決めていたさ。初回逃して#2だったかはピンと来なくて、偶然チーム揃った頃にまた見たら、すっかり面白くなってて激しく後悔したもんだ。迷宮のラクロア篇からは録画保存で弟もはめたった。いつ何が化けるかわからない……
結局AGEはストーリーは苦笑いで誤魔化したいけどキャラ萌えとしては大当たりだったしさ!
アセム篇EDの親子写真でちょっとくすぐられたのが、ウルフ隊長のおかげで親子と擬似親子の両面要素が入って本当に萌えが爆発した!
まさかAGEで親子萌え擬似親子萌えの血が、こんなにも滾ることになるとはな!
親世代ネタは当たっても背景設定だったりして常に飢餓ってるので、そういう意味では確かにAGEは大当たりのうはうはだった、あっちもこっちも外伝も親子祭りでさ……!


そう、親子……おや、こ……
外伝が、『追憶のシド』が大変なことに……・゜・(ノД`)・゜・


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