創世暦
Angels : Children
Cruces : Northern Cross and Southern Cross |
フレイル・アルバート・イーソディア
「おまえと俺が、逆だったらよかったのに。そしたら」
2692年生まれ。イーソディア出身。第七音譜術士。フランシスという従兄と、ヴァルターという異母弟がいる。大国ホドとネツァクに挟まれた、小国イーソディアの王子。 ケテルから追われてきた亡命者たちが匿われた屋敷に忍び込んで、ユリアと出会う。 先天的にフォンスロットに異常を持っているため血中音素が不安定で病弱な体質だが、それで塞ぎ込むこともなく奔放な性格。だが、優秀な従兄フランシスと比較されるとちょっと困る。 |
フランシス・ダアト
「俺は最低の裏切り者だ。……それでいい」
2692年生まれ。イーソディア出身。第七音譜術士。父はネツァクの王族、母はフレイルの叔母にあたる王妹。従兄だがフレイルと同い年でかつ容姿が非常に似通っていて双子同然に育った。 将来は友好国ネツァクの王家に婿入りすることが決まっており、城外に出られないフレイルと違って国外に行った経験もある。 仏頂面をしていることが多いが、幼い頃から何かとフレイルの世話を焼いている長男気質。 |
ヴァルター・シグムント
「もしフレイルに危害を加えようとすれば、俺は決して容赦しない」
2693年生まれ。イーソディア出身。フレイルの異母弟だが、容姿はまったく似ていない。 ホド人である母を持ち、王位継承権を与えられていない庶子ではあるが、フレイルやフランツと一緒にイーソディアの城で育った。長じて後はフレイルの護衛騎士の役割も兼ねており、当人もこのまま王室近衛騎士を目指している。 人当たりのいい性格だが、意外に熱くなりやすいところもある。 |
アリシア・レヴィ・ネツァク
「理由すら仰ってくださらないのですね、あなたという人は」
2695年生まれ。ネツァク出身。長年イーソディアと友好関係にある大国ネツァクの第一王女で、フランツの婚約者。 2699年に始まった譜術戦争で混乱している母国を離れ、以来イーソディアに滞在しているためネツァクよりもイーソディアで暮らした時間の方が長く、またフレイルたちとも幼馴染み。 伝え聞く国内の混乱を歯痒く思い、王族として日々研鑽を積む勝ち気な才媛。 |
ユリア・ジュエ
「でも、あなたがいなくなったらフレイルもユリエルも泣くわ」
2693年生まれ。ホド出身。第七音譜術士。ユリエルという双子の弟がいる。 幼少時はケテルの首都で暮らしていたが、障気が発生した2699年の暴動でプラネットストームの研究スタッフだった両親を喪い、サザンクロスに連れられて隣国イーソディアに亡命する。初めてローレライの声を聞いたのはその翌年、七歳の時。 幼い頃は諦観的なところがあったが、フレイルと出会って笑顔を取り戻す。 |
ユリエル・ジュエ
「僕らは似た者同士ですから。そうでしょう、フランツ」
2693年生まれ。ホド出身。第七音譜術士。ユリアの双子の弟。 ユリアと同じく、ケテルとホドで発生した暴動に乗じてプラネットストーム開発者やその関係者が相次いで殺害された中、サザンクロスの庇護のもとイーソディアに亡命してきた。 ユリアの弟だけあって、ユリエルも預言に関して類い希な才能を持つ。またフランツとは親友関係にあり、彼を取り巻く複雑な事情と秘密を知っている数少ない理解者でもある。 |
ミハエル・クロイツ / サザンクロス
「子供ですよ。あなたもユリアも、みんな」
2660年生まれ。ケテル出身。音素学と譜術を修め、最年少で博士号を取得した天才。プラネットストーム提唱者で、後年に生存が判明したジョヴァンニを除けば開発スタッフ唯一の生き残り。「サザンクロス」は亡命後に用いるようになった偽名で、本名はミハエル・クロイツ。同じくスタッフだった恩師のヒルデガルドは親代わりでもあった。 イーソディアに与えられた屋敷で障気の研究を続けながら、子供たちに音素学や身を守るための譜術を教授している。 |
ラシェル・テスニエ
「だってパパもママも、誰に殺されたとか言えるような殺され方じゃないでしょ」
2682年生まれ。ホド出身。サザンクロスの助手。17歳の時にケテルの暴動でプラネットストームの技術スタッフだった両親を喪い、サザンクロスと共に生き残った子供たちを連れてイーソディアへ亡命。開発スタッフの孤児たちの中では最年長。 バイタリティに富んだ明るい性格で、子供っぽく見える振る舞いが多い。 |
エリヤ・フォーゲル
「真っ青な空って、どんな色なんでしょう。フレイルは知ってますか?」
2698年生まれ。ケテル出身。第七音譜術士。同じくプラネットストーム開発者が親だった孤児。暴動が起きた時はまだ物心つく前で、その後はラシェルに育てられた。双子の兄がいたが、暴動で生死不明になっている。 言葉数の少ない物静かな性格。フレイルと同じフォンスロットの先天性異常を抱えているためか、その苦労をものともせず明るく笑うフレイルに憧れ、特に慕っている。 |
ヒルデガルト・ツェンタウル
「あなただけでは無理そうなら、あなたの後に続く子供たちを育てなさい」
ネツァク出身。音素学の権威かつ優秀な譜術士で、プラネットストーム開発チーム統括者。ミハエルやジョバンニの師であり、両親を早くに亡くしたクロイツ兄妹にとっては育ての親でもあった。
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アルビレオ・ケテル・フォン・ラインハルト
「その後は、俺の命ひとつで何人救えるかだな」
ケテル最後の王。ミハエルの幼馴染みであり親友で、ミハエルが契約している音素集合体の名付け親でもある。狂いの譜に冒された首都を解放し、命を落とす。
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ジョヴァンニ・ステッラ
「あなたの子供たちは、間違いなく世界を変える」
プラネットストームの技術スタッフの一人。ミハエルたちとは幼馴染みだが、ケテル出身ではないため普段は名前を北方風に読み替えたヨハネス・シュテルンと名乗っていた。 ケテルの暴動の影でアルビレオを狙って城内に進入したイスパニアの部隊に降伏し、同じ場所に逃げ込んでいたリラ、ヤイル、アネットの助命を計った。その後はイスパニアの厳しい監視下に置かれ、軟禁状態で研究を続けている。 |
リラ・クロイツ
「たまには名前を呼んであげたら? 子供の頃みたいに」
ケテル出身。ミハエルの妹。兄たちのような研究者にはならなかったが、アルビレオに仕える文官としてケテルの王城に勤めていた。 ジョバンニと共に暴動を生き延び、イスパニアに軟禁生活を強いられながらも、赤ん坊だったヤイルとアネットを育て上げる。 |
ヤイル・フォーゲル
2698年生まれ。ケテル出身。第七音譜術士。エリヤの双子の兄で、ケテルの暴動時は別の場所に避難していたため、生き別れになった。 イスパニアに軟禁された状態でアネットと共にリラによって育てられたが、それ故にか母のようなリラと妹のようなアネットを自分が守らなければならないと、幼いなりに思い定めていた。 |
アネット・イベール
2699年生まれ。ケテルで生まれたが両親はホド出身で、同じくプラネットストーム開発者。 ヤイルと兄妹のように育てられ、ジョバンニやリラのことも家族として慕っている。いつも腕に大きなぬいぐるみを抱えており、10歳を越えても発話にたどたどしさが残るなど幼児性を引きずっている面があった。 |
アデリシア・ティファレト・フォン・ジーゲルト
2680年生まれ。ティファレトの王妹。
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