--- t h e P r e s e n t D a y ' s C h a r a c t e r s --- |
スタン・エルロン/ディールライト 「背負ったままでも、生きれるんじゃないかな。なんとかやっていけるんじゃないかな。"独りじゃない"から」 優しいお兄ちゃん。どこか俗っぽさのない感じもある、日だまりのような人。馬鹿じゃなくなった。父親が突然消えて、母親もあの日殺されて。しかも母親を亡くしたときは、住んでいた村ごと血塗れです。同じく取り残されたリリスを"絶対に守らなければならないもの"とし、周囲の大人たちが何かを隠しつつ過敏なほどに何かを警戒していることも察して。それでも短期間だけだからと外に出てしまった彼は、待ち構えていた流れにあっという間に飲み込まれてしまったのですが。本編で、アクアヴェイル編まで徹底的に"殺し"を避けさせていたのは、彼の過去のこと、対グレバムのときのため、そして最後に父をその手に掛けるときのためでした。父シオンの母方の家系がローズマリー家、セインガルド王家の傍系です。特に強い力を発現していて、ヘリオールの資格まで復活しています。
「確かにシオン様を救ったかもしれない。けれど、それとはまた別なんです。いいんです。もう、いいんです。哀しかったら泣きなさい…。あなたは泣いていいの。もう、泣くのを忘れるぐらいに辛い時間は過ぎたでしょう?」 ルーティ・カトレット 「お母さん、私をユーフに預けて……ここに戻ってきたの、お父さんのこと好きだったから、なんだろうね」 擦れたトコがなりをひそめて、孤児らしくない孤児。ルーティはクリスから直接ユーフに託され、親に付けられた名前、家名、親の名前、そして誕生日、すべてを知らされています。けれど、それ以上はなにもです。聡い彼女は、これだけ残されているのなら、自分は愛されずに捨てられたのではなく、複雑な事情が隠れていることを感づきます。それが出来るだけ、ユーフは彼女を含めた子供たちを愛していました。
「あなたたちが生まれなければよかったなんて、とんでもない。みんな、誰かを愛し、誰かに愛されるために生まれてきたの。他の誰がなんと言おうと、私はあなたたちが生まれてきてくれてよかったと思ってる。私はあなたたちを、心から愛してる」 リオン・マグナス/エミリオ・カトレット 「別に、たいしたものじゃないさ。ここは、僕が何もわからない頃にいた家があった場所だ」 普段の振る舞いとは逆に、心のどこかが非常に幼いままの子供。生まれてさほど間もない頃からシャルティエと一緒にいました。エミリオが五歳の頃には既にヒューゴは自我を表出させることが出来ない状態にあったのですが、その頃に音信の途絶えた二人を訪ねてきたシオンと出会います。この時はまだマリアンはおらず、この一件を共有しなかったことが後々の明暗を分けたとも。リオンにとってのマリアンは、幼恋の相手であり、しかし理解者ではなく、助けたい父の、会いたい姉の、そしてなにより優しかったシオンの、すり替えに近いでしょう。う〜ん、否定的(^^;私、マリアンはどうにも嫌ってるようなので…
「こっちはな、おまえよりちょっとお兄ちゃんなんだ。こっちの子は、一つだけ妹。いつか、会わせてやるよ。俺の子供たちに。エミリオ、そのときは友達になってくれるよな?」 フィリア・フィリス 「ただ、知っていてほしかっただけ……私の我が侭です。でも――あなたを好きになれて、よかった……」 桐の箱の御嬢様。でも、見えてないことが嫌味にならないように気をつけました。自分もたいがい超がつく世間知らずだからかも。彼女は最後ストレイライズ神殿に戻りましたが、おそらくその前に、ちゃんと"素直になった"でしょう。うちの子ならきっとやる(笑)血筋の都合を考えると、マートン大司教は伯父か伯母になるのでしょう。フィリアも直系なので。さて、フィリアの御先祖様はどの初代マスターだったのやら。ところで、フィリアも、誰かを救ったためにその手を血に染めたのですが…どうでしょうね。
ウッドロウ・ケルヴィン 「なぁ、イクティノス。もし私に弟がいたら、こんな風なのだろうか…」 ただひたすらごめんなさい、影薄すぎ…。ストックがないということで、セリフも完全即興です(爆)。おかしいですねぇ、この人は詳しくはないですが知っていたはず、シオンのこと、スタンのこと。皆様忘れてるでしょうが、第一章、スタンはファンダリアに幼い頃来たことがあるというのは、ハイデルベルクが王城へ、です。会ってるんですよぉ、まだ物心もついてない頃のスタンとぉ!セインガルド王家の御先祖様、特に力を継いだ血筋のはスタン兄決定事項なのですが、それ以外は…
リラ・エリンギウム 「あら、ではジョニーがセインガルドの国王になってみます? それはそれで、いいかもしれませんわ」 天然御嬢様のふりをした、強かな御嬢様。スタンの家とは遠縁ですね。スタンが子供の頃誘拐云々というのは、彼女に巻き込まれてです。ボーネセットにいたときのことで。十一章で、写真に写った最後の女の子というのはリラ。前セインガルド王の姪ですが、リラは力を継いでいることから、いわゆる王族直系ではありません。力を継いだ者はすべて傍系にあたります。ローズマリー家もそうです。現在、直系は絶えています。そして、真の意味での直系にあたる系譜の一つが、玉座を継ぐことになったのです。何故かジョニーと?な感じになってしまったのは、ノーコメント……
ジョニー・シデン 「死んじまったあいつの代わり――ってんじゃねぇなぁ。また別のモンだろうよ。あんたはさ」 道化のふりした、アクアヴェイルきっての策士(?)。シデン家はアクアヴェイルのいわゆる王家直系なので、セインガルド王家傍系です。だからソーディアンの声を聞き取れた。セインガルド=アクアヴェイルの戦争が事実上終結した頃に生まれたのですが、それはロスマリヌスで、です。黒死病を避けて、二国間の仲裁を果たしたロスにいました。師がよかったと作中で言ってますが、師と呼べるほどシオンから徹底的に学んだワケではないです。シオンから習ったのは基礎だけ。知識の方も、ちらほらロスに行ったときにシオンに仕込まれたものですが、発展はほぼ独学です。
ロベルト・リーン 「あの日、村のみんなを殺したのは――…俺の両親だ……。だから、俺が二人とも殺したんだ――」 通称ルート。地の文すらこの名で通したあたり、アッシュも同じくオリキャラ扱いの表明ですね。リラもですが、実に化けたキャラだったなぁ…と。救うために人殺しの咎を背負う、それを七年前に受け入れた人。アステルに昔振られたということですが、振った振られたという次元ではなく、弱り切ったままお互いに縋りつきあうのを避けたくて、それっきりにしちゃったんです。明言してませんが、彼の姉というのはラティルスです。
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